製品のデザインの力をブランドの構築やイノベーションの創出に活用する経営手法として、デザイン経営が提唱されています。
これまで、特許と比べて利用数(出願数)が少なかった意匠ですが、近年、デザイン経営の取り組みを経済産業省や特許庁が推進しています。自社製品のデザインをブランド構築やイノベーション創出に活用し、事業を発展させようという考え方です。
意匠権は、主として工業製品のデザイン(意匠)の創作を対象としてきており、最近では家電製品やスマートフォン等の画面デザイン、建築物やその内装も保護対象となりました。一方、一点物などの芸術・美術作品は著作権法で保護されます。
技術的な特徴の大小にかかわらず、デザイン的に優れていたり、競合製品にないデザイン的特徴をもつ新製品はたくさん存在しており、意匠権は特許権よりも登録率が高い傾向があり、意外にも強い権利です。デザインバリエーションには関連意匠、製品の特徴的な一部分には部分意匠、模倣されやすい業界の製品には秘密意匠などの種々の制度があり、経営戦略、販売戦略に活用することができます。また、海外販売が盛んになってきた今日では、外国での意匠権確保も重要になってきています。
あさぎり特許商標事務所では、創業時からデザインの可能性に着目し、意匠権の取得・活用をお勧めしています。