ごあいさつ
我が国では、明治維新を経て急速に近代化を進める中で特許制度等を制定しつつ技術力を高め、戦後の高度成長期、バブル経済期には経済大国と言われるまでに大きな力を得てきました。しかしその後、バブル崩壊後に阪神淡路大震災、東日本大震災等の大規模災害を経験しながら、20年近い不況を経てようやく経済好転の兆しが見え始めた矢先、2019年末頃から新型コロナウイルス・パンデミックという世界規模の災難に遭遇しています。しかし、資源力の乏しさをものともせず、技術革新と精緻なものづくりによってこれまで幾度もの危機を乗り越えてきた日本は、目の前の困難な状況をまた乗り越えてゆくはずだと信じています。
そして、これから本格的に、ものづくりを支える知識知恵と勤勉な労働力こそを経営資源とするべき時代に向かいます。ブランディングによる商品やサービスの付加価値の創造の大切さは世界共通のものとなっており、事業においては極めて大きな要素となっています。地場産業の活性化や、地域のキャラクターの活用もますます進んでいます。
今こそ、そしてこの日本でこそ、発明やデザイン、商標といった「知的財産」を「知的財産権」としてしっかりと蓄えて企業のブランディング戦略を推し進め、さらに次のステップに踏み出す準備が必要です。すなわち、新しく有益な技術を涵養し、将来のための無形財産、すなわち特許権や商標権を始めとする知的財産権を確保して、事業の地力をつける時期ではないでしょうか。
技術的アイディアやノウハウ、ブランド、商品デザイン、著作物などは、不動産や動産のようには具体的な形としては目に見えませんが、事業に欠かすことのできない財産です。
特に、特許権・商標権等の産業財産権、著作権等のコンテンツに関する権利は、一定期間、法的に国家が保護してくれる財産権といえます。近年、この知的財産権の保護や利用の重要性がますます注目されていますが、事業にとって本当に必要な権利を確保し、それを守りつつ利用することは、実はとても難しい問題です。
あさぎり特許商標事務所は、地域密着を目指して京都・宇治の地で創業しました。ご好評をいただき、現在では、地元である京都南部を中心に京都府全域、近隣の大阪・奈良・滋賀・和歌山・兵庫といった関西・近畿地方全域はもとより、三重・愛知を中心とする東海・中部地方、東京・横浜を中心とする関東地方、四国・九州・沖縄に至るまで、各地からのご依頼をいただいています。中小企業や小規模企業のお客様からのご依頼が比較的多いですが、大企業、大学、国や地方自治体の研究機関、商工会議所、各種組合、ベンチャー企業、個人事業主のお客様からのご依頼も多数ございます。
あさぎり特許商標事務所では、お客様の事業、経営にとって真に有益な知的財産を共に手を携えて大切に考え、専門家の立場から課題解決に努め、有用な権利の創造・保護・利用のお役に立ちたいと考えています。
特許のご相談をお聞きしていると、実はデザインや商標についてもお考えになっていた…著作権のご相談をお聞きしていると、実は意匠権(デザイン)で保護される案件だった…そんなケースがよくあります。
- 「こういったことを考えているが、そもそも、何について相談すればいいかよくわからない」
- 「特許も商標もどちらも一度に相談したい」
- 「ブランドネームを決めたんだけど、どうも他社が権利を持っているみたいで…」
- 「キャラクターの商標権を取って地域活性のための活用を進めたい。著作権も相談できたら」
このような話題をきっかけにしてご相談が始まります。
あさぎり特許商標事務所は、フットワークを活かしてお客様の課題に全面的に関わることを大事にしています。特に、事業化のアイディア段階からのご相談も大切にしています。
そして、一分野に限定されることなく知的財産の全般に関わるご相談から、貴社の事業に真に必要な方策を見つけ出し、権利化から侵害訴訟を含む権利保護・活用、海外での権利取得まで、最後までサポートいたします。
代表 弁理士佐野 禎哉